SO NICE!?

あの事件、その後

  2002年、康仔ファンには忘れられない年になりました。やはり事件のことは避けては通れないでしょう。
 経過についてはここにまとめてあります。
  ここでは8月に掲載された「快周刊」雑誌インタビュー、「明報周刊」の特集記事と9月に載った「Orisun.com 娯楽圏」webページに載ってた記事から各紙に載った康仔の言葉をまとめていきたいと思います。

  この事件は人生最大の汚点であるという康仔は8月はこう答えています。
「芸能生活18年の中でいちばんのピンチだし、人生で唯一後悔したことだった。あの事件は僕にとても大きな影を落とした…目の前が真っ暗になってこの先の将来も見えない。本当にいい教訓になったよ。僕はまだ僕自身を許せないんだ。周りの寛容さにすごく疚しさを感じるし一層自責の念にかられる。いっそ僕を叱ってくれたほうがよかったと思うんだ。けれど、家族も会社側もみんなでかばってくれたんだ。」

 拘束された直後、これまでにない出来事に混乱して身動き取れない康仔からの電話を受けた奥さんは弁護士の手配を始め、台湾の友達と連絡を取ったりとあらゆる手をつくし、何度も安心するようにというメッセージを康仔に送ったそうです。素晴らしいパートナーに出会えたことを幸せに思うし、この出来事が二人の関係を一層深いものにさせた、とここでは語っていますが、ここでは別の感情を吐露しています。

「妻も僕が浮気をしたんじゃないかとかって僕のことが信じられないんだろうなと思ったのに、彼女は疑いもしないし、責めもしない。実の両親が子供に寛容になるだけでなく義理の両親までもが僕を責めることがなかったんだ。だからこそ僕は自分を責め続けた。時間が戻ったらどんなにいいだろうと思った。」
「もし僕の子供が同じような過ちを犯したら、僕はみんなのように寛容な態度で接するかどうかって考えることがあるんだ。でも今回は「寛容な心」の力を身にしみて感じたし、「寛容」とはどういうことかを知ることができた。家族や友達には心から感謝してる。
芸能界に入ってこんな大事件にまきこまれたことはなかった。これがいちばん大きな出来事だ。これまでどんなマイナスの出来事も後悔したことなかったんだ。もしもう一度チャンスがあるならならこの事件が起きない道を選ぶね。でももう選んでしまったんだからこれから絶対に慎むよ」

 施設を出て香港に戻ってもインタビューでは同じように答えています。怒られて当然、絶交されてもしかたないことをしてしまったのに、両親だけでなく奥さんも奥さんの両親もそして友達も誰も責めないし疑おうともしない、それどころか100%信用してくれている、これが康仔にとってはかえって良心の呵責にさいなまれることになり一層自分自身を責めてしまうことになってしまっていたとは…
  もちろんみんなの寛容さは重荷だけではなくエネルギーに変わり、また道しるべになったのでした。

「台湾に行かない限り罪にはならないんだからって言う人もいたけど、僕自身はそういう方法で責任逃れはできないと思った。一人の男として責任は果たさないといけない…最近バルコニーから沈む太陽を見て感じることがあるんだ…『明日もある』って。日が昇って沈んでいくように。これから新しい蘇永康を作る必要があると思うんだ。これは自分自身でやらないといけない。これがこれからの一番の目標だね。」

 事実に真正面に向かおうと思ったのにはもうひとつきっかけがあるようです。それは施設でのこと。数日して相部屋の人が出所し、その後に相部屋となったのは入学して間もない大学生。友達や学校に知られるのが怖くて、後悔で押しつぶされてる彼を見て…

 「全アジアで注目されてしまっている僕に比べたら全然たいしたことないって言ったんだ。施設から出た後はもうこのことに触れてほしくないと思った。でもそんなことはありえない。なら正面から向き合おうと決めたんだ。僕を嫌いになるファンもいると思うし人気も落ちるだろうけれど、僕がデビューから18年間自ら切り開いてきた道をこれから新しく1から切り開き直すんだ。同じ境遇の人たちにもそんな勇気を持ってほしいと思った。だからあの時は早く仕事がしたいとばかり考えてた。」

 施設内でおそらくいちばんのプレッシャーを背負っていたであろう康仔が身をもって教える勇気はきっと伝わったんだろうなと思います。
 さて、事件後のことも語っています。

僕たちはこれまでとは違う『つながり』の方法を学ばないといけない」

 というのも奥さんが仕事に復帰することになり、長く離れ離れの生活が始まるからなのでした。でも奥さんがいなくても夜遊びはなるべく控えるようにするそうで、では何をして過ごすのかというと…

「お母さんとなるべく一緒にいてあげようと思う。お父さんがいなくなってから、家族と一緒にいる時間がどれほど大切な時間かを知った。お母さんはカナダが大好きでまた行くつもりなんだ。僕にとってはカナダは退屈な所なんだけど、お母さんのそばでうれしそうな顔を見ていたいから」

 最後に必ずつっこまれる、子供のこと。今は…

「子供はいつでもいいんだけれど、急いではいない。このことは子供には隠し通さずに事実に向き合おうと思う。」

  

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